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「慢性オフィス不足」の福岡 「テレワーク」で新築オフィスは埋まるのか!?


 新型コロナウイルスの感染者数の増加を受けて、政府は再び企業にテレワークを呼び掛けた。大企業を中心に、緊急事態宣言解除後もテレワークをつづけている企業も多く、今後のオフィス需要はどうなるのか。

テレワークが定着

 7月上旬、富士通がオフィス面積を半減させ、在宅勤務を原則とすることを発表した。現在も国内約8万人の社員のうち、約8割が在宅勤務をしているという。

 また、製菓大手カルビーも、社員約800人を対象に、テレワーク(在宅勤務)を原則とする働き方を無期限で延長するとした。

 日立製作所やNTTグループも同様の取り組みをしていることから、今後もテレワークをひとつの働き方として取り入れる企業は増えていくことだろう。

 しかし、そうなると気になるのがオフィス需要だ。新型コロナが流行する前までは、東京、大阪、愛知、福岡など主要都市のオフィスの空室率は1%~2%と、ほとんど空室がない状態だった。もちろん、現在も空室はほとんどないが、ジワリとわずかばかり上昇している。

 福岡では、慢性的なオフィス不足を解消するべく、天神ビッグバンや博多コネクティッドでオフィスを大幅に増やす予定だ。

家賃は倍

 しかし、オフィスを増やしたところで、そこに企業が入るかどうかだ。現在の天神や博多のオフィスの賃料の相場は坪1万5000円~2万円といったところ。しかし、天神ビッグバンや博多コネクティッドで新しくできたビルは坪3万円以上すると言われている。現在の約倍だ。

 コロナ禍以前から、再開発によって天神や博多から移転を余儀なくされた企業が、倍もする家賃の場所に再び戻ってくるかどうかが危惧されていた。実際に移転した企業は「家賃が高いから戻らない」と断言している。

 東京、大阪の大手の企業から見れば、現在の倍の家賃でも値ごろ感があるので、大手は入居するだろうと言われていたが、その大手がテレワーク導入でオフィス離れをしているのだ。

 福岡においてオフィスは足りない。足りないが、コロナによって世界は大きく変わってしまった今、新しく完成するオフィスに企業は入るのか。動向を注視したい。