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ワクチン接種は課題多数!「自治体任せ」「安定供給」は大丈夫か?


取り扱いに難あり?


 いよいよ今日、17日から医療従事者に対して新型コロナウイルスのワクチン接種が先行してはじまった。

 しかし、早くも多数の課題が見えてきた。

 まず、ワクチンはマイナス75度で保管され、小分けにするときは5人分のワクチンが入ったバイアル(容器)を取り出し、冷蔵で運ぶのだが、いったんマイナス75度のフリーザーからバイアルを取り出すと、使い切らないと再びフリーザーに戻すことはできないことになっている。

 診療所などでは冷蔵して保存することになるが、その期間は5日程度。これも一度冷蔵庫から取り出すと戻せないのだ。

 ひとり30分程度と言われていた接種時間は、接種訓練を実施したところ1時間程度かかったことから、1日に接種できる人数は限られてくる。

 しかも5人で割り切れる人数に接種しなければ、容器に残ったワクチンは廃棄しなくてはならなくなる。ワクチン接種は予約制になるが、キャンセルが出た場合も同様だろう。

 医療従事者の確保の課題もある。

ワクチンはEUの許可が必要

 しかも、これらワクチン接種は完全に自治体任せとなっているためだ。

 高齢者だけでも全国で約3600万人にいる。ワクチンの移送、保管、予約票の発送、接種日時の予約などなど、自治体の作業は膨大だ。

 実は、日本へのワクチンの輸出はEUの許可制になっている。EUはワクチン開発に資金を供与しているためだ。そのためEU以外へ持ち出すためには、数量や仕向先の報告を義務付けたうえで許可制にしているのだ。

 ワクチンが海外から送られてきたのはいいが、現場の混乱や手違いで大量のワクチンが廃棄されることになったり、接種が進まずフリーザー内に大量に残っていたりすればどうなるか。

 接種に課題が残る日本への供給をEUがストップする可能性があり、日本政府もそこを懸念しているのだ。

 ワクチン接種がはじまったことで、この状況に明るい兆しは見えてきたが、まだまだ小さな光の点にすぎないのだ。