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ワークス 超精密研削加工メーカーの挑戦!


ワークス マイクロニードル・マスター型超精密研削加工技術を柱に「価値あるJAPAN BRAND」を作り、世界に向けた事業活動を展開中の企業の㈱ワークス(福岡県遠賀町 三重野計滋社長)を訪問した。

同社の超精密研削加工技術は、さまざまな加工分野から形成されており、「高精度センタレス研削加工技術」、「マイクロセンタレス加工技術」、「超精密ピンゲージ加工技術」、「精密丸パンチ研削加工技術(同芯研削法)」他、約24種類の加工分野を有しており、極小ピン、超高精度マイクロピン、光学レンズ金型等々各種精密製品製造にその技術が利用されている。※1 画像は、マイクロニードルアレイ・マスター型

【機械工具商社からメーカーに転身】  もちろん、最初からこのような技術力を持っていた訳ではない。ましてや、製造業者としての事業スタートではなく、研削関連の機械工具取扱商社として平成3年4月に事業を開始した。三重野社長は、三井ハイテック(北九州市 当時、三井工作所)の営業担当者としての勤務を経て、33歳の時に起業。2年後の平成5年に法人化したが、なかなか事業が軌道に乗らず「技術がない零細企業がどう生き抜くか考えた時、特徴を出すしかない」という事を痛感させられたと三重野社長は当時の苦労話をする。

そして、どうしたら顧客の役に立てるか?という事を考えはじめ、その後、「顧客の役に立つ提案営業」が軌道にのり受注が増加していった。しかし、販売業としての業績が、やや好転し始めたものの、販売業では、製作メーカーの製品を販売していくことが基本であり、自らの仕事に対する満足感が得られない思いが強かった。そこで、自らの責任で、お客様に満足していただける製品や技術を提供したいとの思いから製造業への転身という大きな決断をした。

 

ワークス ポリ乳酸・成形品【超精密へのこだわり】  同社がメーカーとしての第1歩を踏み出したのは、創業から6年余りを経過した平成9年8月。精密金型用丸パンチ・ピンの製造を開始した。もともと技術者ではない三重野社長がメーカーに転身するには簡単ではなかった。「超精密金型は、日本が世界リードするモノづくりの原点」という思いで昼は営業、夜は独学でモノづくりという寝食を忘れ仕事という日々が続いた。

しかし、これは、金型というモノづくりが、本当に好きだったからこそできたことだった。当時、国内に精密金型用丸パンチ・ピンの製造会社が少なく、大手精密機器メーカーも 1本1,000円~3,000円ほどの安価なこの部品を、数千万円もする海外製の機械を購入し、製造を行っていた時代。「国産化すれば売れる」という信念をもとに、開発を続け、試行錯誤の末に完成したこの製品が認められ結果を生み出した。同社の超精密研削加工技術が本格的にスタートを切り、大きな転機を迎える事が出来た。※2画像は、ポリ乳酸・成形品

「超精密にこだわり、顧客に喜んで頂ける製品を、常に作り続けることを経営の柱にしている」と同社の基本姿勢を話す三重野社長。精密金型用丸パンチ・ピンの製造に続き、前述した「高精度センタレス研削加工技術」、「マイクロセンタレス加工技術」 など技術領域を広げてきた。同社が開発する技術は、医療分野、Nan加工分野、バイオ分野など、更に広がりを見せている。そのひとつが「自走式カプセル 内視鏡」だ。既にカプセル内視鏡は開発されているが、既存の同内視鏡との違いは、特定部位のみの画像撮影や、病変が疑われる生体の採取も可能にするもので、製品化に向けて更に開発を進めている。

ワークス チタンマウスピース【高級料理店も注目するチタン】 同社がにわかに開発進めているものがある。チタン加工分野だ。チタンは、熱伝導率が低く、温度変化を受けにくい。 「料理や飲み物は、食器に移した時点で味が変化する。チタンの食器を使うことで,味の変化が極めてなくなり、食材や料理の真の味、美味しさを伝えることができる。また、トランペッ トのマウスピースのオーダーもある。チタンのマウスピースは、金属アレルギーがない。冬場でもマウスピースが冷たくならないようにし、常に音を出しやすくしたいという要望に対応できる」と三重野社長。

食器やトランペットのマウスピースに限らず、チタン製品の可能性を広げ、先では「チタン工房」」を開設したい考えだ。同社は、超精密研削加工技術の開発を続け、最先端のいわゆる特殊分野でその存在が浸透してきたが、チタン加工分野にも着目し、日常的に使われるものでも役に立ちたい思いがある。もちろん、このチタン加工分野にも超精密研削加工技術が活かされている。※3画像は、トランペットのマウスピース

 

※1 マイクロニードルアレイ・マスター型
機械加工を施したφ:0.5mm h:0.65mmの円錐形状のSUS304製のニードル。
射出成型用のマスター型として使用し、樹脂製鋳型を成形する。

※2ポリ乳酸・成形品
樹脂製鋳型を使用し、射出成形したポリ乳酸のニードル。医療分野や美容分野で今後の開発が期待されている技術。

※3 右側がチタン製のトランペットのマウスピース

◇株式会社ワークス 福岡県遠賀郡遠賀町虫生津1445-1      電話 093-291-1778

ホームページ https//wks-co.com/


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